入院治療について

八事病院では昭和48年3月からアルコール依存症の専門治療を行ってきました。現在まで基本的な「愛のある厳しい治療」は受け継いでいます。コロナ禍でプログラムを大きく変更しました。入院治療期間は基本1ヶ月間の中で次のようなプログラムがあります。

*プログラム内容

・内科治療
アルコールによる消化器系障害専門内科治療を行います。
・内観療法
「内観の三項目」を中心に「ご自分の生育歴、飲酒問題等」を振り返りそれをノートに記載します。主治医の診察時に発表し自己洞察や新しい生き方の相談をします。
・日記療法
毎日スケジュールの合間に自主的に酒害を含めた日記を記入します。臨床心理士が関わり自己洞察のお手伝いをします。担当看護師も患者様の気持ちの理解のために読まさせて頂いています。
・ワークブック
(通称ヤープ・Yagoto Alcohol Rehabilitation Program)
精神科医師、看護師、臨床心理士、薬剤師、作業療法士、管理栄養士、精神保健福祉士等が専門的にアルコール依存症について学ぶ全12回各分野からの勉強会を開催します(YARP12)。他のワークブックを使用し看護師ともに全10回の勉強会があります(YARP10)。
・断酒の集い
毎週金曜日(祝日は中止)午後から入院中の方、通院中の方を中心に行う集団精神療法です。八事病院を退院して1年以上断酒継続しているOBの方の表彰や断酒会メッセージ等もあります。グループワークを通じて、共感力や自己表現力を養います。 医師、看護師、臨床心理士、精神保健福祉士が出席します。
・ウォーキング
毎週水曜日午前中に水曜ウォーキングと称して近くの公園で約1時間体力づくりをしています。看護師、作業療法士が参加します。

その他、レクリエーションワーカーが担当するレクリエーション療法も随時行います。

*ご家族の協力

病気の理解とご本人様の断酒をサポートして頂くために、テキストをお渡ししています。また、自助グループへの参加、アルコール類の処分、金銭管理をお願いしています。面会は緊急事態宣言が発出される等制限が必要である場合、当院の方針に従って面会が禁止される期間は院内テレビ面会のみです。制限が緩和されている期間は、毎週土曜日午前11時から約1時間(15分以内)の面会ができます。

*入院規則

・アルコールの健康障害からお守りするためには「愛のある厳しさ」が必要です。
そのため入院された方は八事アルコール医療センターの入院治療規則を守ることが治療の第一歩になります。

・携帯電話、ノートパソコンの持ち込みは禁止です。手紙や葉書は送ることはできます。

・病棟内には治療につながる図書や、DVDを用意しています。また、ホールにある共用のテレビは視聴できます。

・アルコール類が入っている整髪料、化粧水は使用できません。

・入院中、退院後1年間は再飲酒を予防するために、ご本人様はご家族の協力のもとで現金を所持しません。これは八事アルコール医療センターの伝統的な治療規則です。しかし、単身者の方は自己管理しなければいけないのでさらに自分への厳しさが必要になります。

・飲食物の持ち込み・差し入れはできません。

・病院敷地内は全面禁煙です。

*費用

・保険診療で請求させて頂きます。
自費として医療外サービス費1日310円負担して頂きます。

衣類、寝間着のレンタルサービスはございません。お洗濯は病棟備え付けのカード式コインランドリーをご利用ください。詳しく八事病院ホームページの入院案内をご覧ください。

八事病院 入院案内